簡易査定と訪問査定の違いとは?〜不動産売却で失敗しないための完全ガイド〜
不動産売却の簡易査定と訪問査定の違いとは?
不動産売却を考え始めると、最初に直面するのが「簡易査定」と「訪問査定」の違いです。
どちらの査定方法があなたの状況に適しているのかを理解することは、不動産取引を成功させるために非常に重要です。
この記事では、簡易査定と訪問査定の違い、それぞれのメリットとデメリット、そして具体的な査定プロセスについて詳しく解説します。
3分でわかる不動産売却!簡易査定と訪問査定とは?
動画で簡単に不動産売却の簡易査定と訪問査定について3分で解説しています。
簡易査定と訪問査定の違いについて査定内容と費用、メリット・デメリット、依頼をする目的の違いを比較して、わかりやすく解説。
1. 簡易査定と訪問査定とは?
不動産査定には主に「簡易査定」と「訪問査定」の二種類があります。
これらは不動産の市場価値を評価するための方法ですが、そのアプローチには大きな違いがあります。
簡易査定(机上査定)とは
簡易査定は、不動産会社が公開されているデータや類似物件の取引事例をもとに、短時間で行う査定方法です。物件を直接訪問することなく、デスクワークで行われるため「机上査定」とも呼ばれます。
訪問査定とは
訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪問し、物件の状態や周辺環境などを詳細に確認することで行われる査定方法です。この査定方法では、物件の現状や特性をより正確に反映した評価が可能です。
2. 簡易査定の流れ・費用とメリット・デメリット
簡易査定の流れと費用
簡易査定は、物件の基本情報を基に迅速に市場価格を評価する方法です。以下に、簡易査定の具体的な流れと費用について説明します。
・簡易査定の流れ
①査定依頼の申し込み
オンラインまたは電話で不動産会社に査定を依頼します。
物件の基本情報(所在地、面積、築年数など)を提供します。
②データの収集
不動産会社が公開されているデータベースを基に、類似物件の取引事例や市場動向を調査します。
③査定結果の算出
提供された情報と収集したデータを基に、物件の推定市場価格を算出します。
④査定結果の報告
数時間から数日以内に、査定結果がメールや電話で報告されます。
・簡易査定の費用
無料: 多くの不動産会社が簡易査定を無料で提供しています。
これは、顧客との接点を持つためのマーケティング活動の一環として行われることが多いためです。
簡易査定のメリット・デメリット
簡易査定は、物件の基本的な情報と公開データを基にして行うため、迅速に結果が得られるのが特徴です。
・メリット
迅速な結果:簡易査定は、依頼してから数時間から数日以内に結果が得られることが多く、売却の初期段階で迅速な判断が可能です。
手軽さ:物件の詳細な情報や写真などがなくても査定を依頼できるため、手軽に行えるのが魅力です。
無料で依頼できる場合が多い:多くの不動産会社が無料で簡易査定を提供しており、気軽に利用できます。
・デメリット
精度の低さ:簡易査定はデータベースに基づいた査定であるため、物件の具体的な状態や周辺環境の細かな要素が反映されません。
そのため、査定価格が実際の市場価格と乖離する可能性があります。
詳細なアドバイスが受けられない:物件の状態を直接確認しないため、改善点や売却戦略に関する詳細なアドバイスは期待できません。
3. 訪問査定の流れ・費用とメリット・デメリット
訪問査定の流れと費用
訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪問し、詳細な評価を行う方法です。
以下に、訪問査定の具体的な流れと費用について説明します。
・訪問査定の流れ
①査定依頼の申し込み
オンラインまたは電話で不動産会社に訪問査定を依頼します。
物件の基本情報を提供し、訪問日を調整します。
②担当者の訪問
担当者が物件を訪問し、建物の状態、内装、設備、周辺環境などを詳細にチェックします。
③追加データの収集
物件の詳細情報を基に、さらなるデータ収集や市場分析を行います。
④査定結果の算出
訪問時に確認した情報と収集したデータを基に、物件の正確な市場価格を算出します。
⑤査定結果の報告
数日から一週間以内に、詳細な査定報告書が提供されます。報告書には、価格の根拠や物件の改善点などが含まれます。
⑥訪問査定の費用
無料または有料:訪問査定は無料で提供されることもありますが、一部の不動産会社では有料(数千円から数万円)となる場合もあります。有料の場合、査定報告書の作成費用や交通費が含まれます。
訪問査定のメリット・デメリット
訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪問し、物件の現状や周辺環境を詳細に確認することで行われます。
・メリット
高い精度:訪問査定では、物件の状態、立地、周辺環境などを詳細にチェックするため、査定価格の精度が高まります。
これにより、実際の売却価格との乖離が少なくなります。
具体的なアドバイス:物件の現状を確認した上で、売却前に行うべき修繕やリフォーム、売却活動の戦略について具体的なアドバイスが受けられます。
交渉力の向上:詳細な査定結果を基に、売却価格の交渉においても有利に立つことができます。
・デメリット
時間がかかる:訪問査定には、実際の訪問時間やその後の査定報告書の作成など、ある程度の時間が必要です。
査定結果が出るまでに数日から一週間程度かかることがあります。
手間がかかる:物件を整える必要があり、また不動産会社との日程調整も必要になるため、手間がかかることがあります。
費用がかかる場合がある:一部の不動産会社では、訪問査定に費用がかかる場合があります。
4. 簡易査定と訪問査定の選び方
不動産を売却する際、どちらの査定方法を選ぶべきかは、売却の目的や状況によって異なります。以下に、具体的な選び方のポイントを挙げてみましょう。
・売却の初期段階
売却の初期段階で大まかな市場価格を知りたい場合、簡易査定がおすすめです。短時間で結果が得られるため、売却を検討する際の参考にすることができます。
・高精度な価格を知りたい場合
正確な売却価格を把握したい場合や、売却活動を本格的に始める際には訪問査定が適しています。物件の現状を詳細に反映した査定価格を基に、売却戦略を立てることができます。
・複数の会社に依頼する場合
複数の不動産会社に査定を依頼して比較検討する場合、まずは簡易査定で大まかな価格帯を把握し、その後、数社に訪問査定を依頼するのが効果的です。これにより、各社の査定価格や対応を比較しやすくなります。
5. 不動産査定を依頼する際の注意点
不動産査定を依頼する際には、いくつかの注意点があります。
これらのポイントを押さえておくことで、査定プロセスがスムーズに進み、満足のいく結果を得られるでしょう。
・信頼できる不動産会社を選ぶ
査定を依頼する不動産会社は、信頼できる会社を選ぶことが重要です。インターネットの口コミや友人の紹介などを参考にし、実績や評判を確認しましょう。
・査定依頼前の準備
査定を依頼する前に、物件に関する基本的な情報や必要な書類を準備しておきましょう。これにより、査定プロセスがスムーズに進みます。
・査定結果の確認
査定結果が出たら、その内容をしっかりと確認し、納得できるかどうかを判断しましょう。必要に応じて、不明点や疑問点を不動産会社に問い合わせることも大切です。
・複数社に依頼して比較
一社の査定結果だけに頼らず、複数の不動産会社に査定を依頼し、結果を比較検討しましょう。
これにより、より正確な市場価格を把握しやすくなります。
まとめ
不動産売却を成功させるためには、簡易査定と訪問査定の違いを理解し、適切な方法を選ぶことが重要です。
それぞれの査定方法にはメリットとデメリットがあり、売却の目的や状況に応じて使い分けることが求められます。
査定を依頼する際には、信頼できる不動産会社を選び、複数社の査定結果を比較検討することで、最適な売却戦略を立てることができます。
この記事を参考に、不動産売却の第一歩を踏み出してください。
ご不明点やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。成功する不動産取引をサポートします!
不動産売買お役立ち情報
不動産売却の流れ|5ステップで不動産売却の流れを把握
不動産売却の流れを全く知らない人でもわかるように、不動産売却の全体の流れを売主の視点で5つのステップに分けて解説。
不動産売却は、ほとんどの方が不動産売却が初めてという方が多いと思います。不動産売却の流れや知識がないまま進めることに不安になることもあるでしょう。
不動産売却は、以下のように①不動産仲介会社に売却相談・査定依頼、②売却を依頼する不動産仲介会社と媒介契約を締結、③不動産の販売活動を開始、④不動産売買契約を締結、⑤不動産物件の引渡し・決済の5つのステップで進んでいきます。
不動産売却の流れの全体像
不動産の売却にかかる期間は3ヶ月~6ヶ月程度です。
それぞれの5つのステップについて、解説していきます。
STEP1:不動産仲介会社に売却相談と査定依頼
不動産売買の仲介を行っている会社に売却相談と売却価格の査定の依頼をします。
関連記事:不動産売却の簡易査定と訪問査定の違いとは?失敗しないための完全ガイド
STEP2:不動産仲介会社と媒介契約を締結
不動産売買の仲介会社を選んだら、売主と不動産仲介会社との間で媒介契約を結びます。
STEP3:不動産の販売活動を開始
媒介契約締結後、不動産仲介会社が不動産の売却活動を開始します。
STEP4:不動産売買契約を締結
買主が決定したら、不動産仲介会社が「買主の住宅ローン事前審査」と「不動産の最終調査」行い、不動産売買契約を締結いたします。
STEP5:不動産物件の引渡し・決済
売買契約で定めた期日で決済と引渡しが行われます。
売主・売主側仲介業者・買主・買主側仲介業者と司法書士の五者が、買主が住宅ローンの融資を受ける金融機関に集まって契約手続きするケースが多いです。
※不動産売却の確定申告
売主は不動産売却によって得た利益にかかる税金を納付するために売主は確定申告を行う必要があります。
時期は毎年2月中旬~3月中旬までに行います。
不動産売却の流れについて詳細は以下のコラムをご覧ください。
⇒不動産売却の流れを図解|査定・契約・決済のスケジュール
不動産売却の媒介契約の種類
不動産売却を依頼する仲介会社を選んだら、売主と不動産仲介会社との間で媒介契約を結びます。
媒介契約の種類と比較
媒介契約とは、売却が成立したときの不動産仲介会社に支払う報酬額や販売活動方法を取り決める契約です。
媒介契約は①専属専任媒介契約、②専任媒介契約、③一般媒介契約の3種類あります。
売却する不動産物件やご自身の状況をもとに媒介契約の種類を選択しましょう。
以下、媒介契約の特徴をご参考にしてください。
①専属専任媒介契約
媒介契約を締結できる不動産仲介会社数…1社
買手を自分で見つけた場合の仲介手数料…必要
指定流通機構レインズの登録…義務
販売活動の報告頻度…1週間に1回以上
②専任媒介契約
媒介契約を締結できる不動産仲介会社数…1社
買手を自分で見つけた場合の仲介手数料…無
指定流通機構レインズの登録…義務
販売活動の報告頻度…2週間に1回以上
③一般媒介契約
媒介契約を締結できる不動産仲介会社数…複数可
買手を自分で見つけた場合の仲介手数料…無
指定流通機構レインズの登録…任意
販売活動の報告頻度…任意
※ポイント
①専属専任媒介契約、②専任媒介契約は販売活動を依頼する不動産仲介会社の数が1社と制限されます。
①専属専任媒介契約は買手を自分で見つけることもできますが、仲介手数料を不動産仲介会社に仲介手数料を支払う必要があり、実質的に自分で販売活動することを制限されています。
※注意点
あとからもめないように媒介契約を結ぶ際に、把握している建物の雨漏りや周辺の騒音等、売却する不動産の状況を報告書(告知書)を記入しましょう。また、建物の設備等の内容や設備の故障を明記する付帯設備表という書類に記入しましょう。
不動産売買の仲介手数料の計算式【簡易計算式】
不動産売買の仲介手数料のわかりやすく簡易計算式での計算方法を解説していきます。
①不動産売買価格400万円以上
⇒不動産売買価格(税抜)×3%+6万円+消費税
②不動産売買価格200万円以上400万円未満
⇒不動産売買価格(税抜)×4%+2万円+消費税
③不動産売買価格200万円未満
⇒不動産売買価格(税抜)×5%+消費税
※売主が宅建業者の場合は、建物の価格に消費税が掛かります。その場合は不動産売買価格から消費税額を除いた金額を元に、不動産売買の仲介手数料を計算します。
不動産売却の流れや不動産仲介手数料の費用を把握したら、次は複数の不動産仲介会社に査定の依頼をしましょう。
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